何がどうしてそうなったのかは分からないんだが、この巻からぐっと「スパイスが効いて」くる『チー付与』、第3巻である。
チート付与魔術師【3巻】あらすじ
簡潔にあらすじを書くと、みんなで頑張って燐光竜を退治しようとする。なんとか退治に成功する。マーガレットもミラベルもそのままレインの仲間になりそうな雰囲気になっていく。街に帰ったら、しかしギルド『青の水晶』が金欠で潰れかかっていた。
とまあ、それだけの話である。それだけの話なのだが、これだけの話を、なんかよく分からない演出をひたすら振りかけて進めていく。前から説明してきた通り、それがこの作品の「キモ」なのである。
チート付与魔術師【3巻】ネタバレ
燐光竜は双頭の龍である。二つの頭がそれぞれ独立した自我と知性を持っているが、明らかに右側の方が頭が悪い。喋り方もぜんぜん違う。
さて、双頭でも命は一つであるらしいので、リリィとマーガレットがそれぞれの頭に攻撃を仕掛け、そしてレインに胴体を攻撃させ、とどめを刺させようとする。
しかし問題がある。レインの持っている剣はあまりにも強力すぎて、攻撃すればリリィとマーガレットを巻き込んでしまうのだ。ちなみに、適度に加減する、などという器用な真似はできないらしい。
さて、燐光竜は事態を理解する。だが右側は馬鹿なので、「左右に分裂して逃げよう」とか言い出す。そんなことになったら死ぬのだが、そう言い出すのである。あげく「自分だけは見逃してくれ」とか言い出す。だから死ぬんだっつの。
レインは二人を巻き込まないために、「近付いて攻撃する」と言い出す。リリィとマーガレットは、近付いたら殺されてしまうからよせ、と止める。そこから剣を振れ、さっさとしろ、と言って二人ともキレる。そして、伝説的な「怪台詞」が飛び出す。そのまま引用する以外にこの味を伝える方法がないのでそのまま引用する。
「はっ やっ くっ 振っれっよォォォオオオオ~~~~ッ!!!!!」
「いっつもキモイんだよ!!!土色の服なんか着やがって―――ッ おばあちゃんに買ってもらったのか!?」
なんていうか、「なんでここでその台詞が飛び出すの?その表情もなんなの?」というコマで、この一コマを見てもらっただけでこの作品の「異様さ」と「味」はご理解頂けると思う。
ところでレインはなんとか燐光竜へのアタックに成功する。左側だけ仕留めた。だが右側もバカなりに作戦を考えていた。
隠し持ったウージー(マシンガンの一種)でこっそり攻撃しようとしていたのである。
何で!?ドラゴンなのに何で!?
このわけのわからなさがこの漫画の味なのである。結局、燐光竜はとどめを刺されて死んだ。燐光竜が隠していた燐光竜帝剣(レファイド)という剣は手に入った。
マーガレットは自分のギルドを抜けることを決意する感じになり、ミラベルは母親(殺し屋の元締めみたいなことをやっている)を説得して足抜けすることを考え始める。そんな感じで3巻は終わる。
チート付与魔術師【3巻】感想
やっぱり言葉だけでこの作品の魅力を伝えるのが難しい……。無力感を覚えることしきりだ。
ひとつ事実を書いておくと、この作品は進めば進むほど「原作から逸脱しまくっている」らしい。たぶん原作にはウージーなんて出てこないのだ。読んでないから知らんけど、原作を無視して突き進み始めたために人気が出ている、というのが一般的認識なのである。
ちなみに4巻は2023年2月の発売。そちらも近いうちに、ご紹介したいと思う。たとえ仮に紹介しないとしても筆者は買って読むのだ。
追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する
魔力を使い武器や防具を強化する強化魔術師レインは、ある日ギルド内の全ての武器防具が十分強くなったという理由で所属ギルドから追放されてしまう。あまりの理不尽な仕打ちに、レインはこれまで強化していた魔力を返してもらうことにした。これまで様々な装備に付与してきた膨大な魔力。とりあえず適当な銅の剣に付与したら、強化ポイント+10000のチート装備が誕生してしまい!?戦闘経験ゼロの魔術師が、どんなものでもチート装備にできる魔法で新たな冒険者ライフを気ままに生きることに!!
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✅ チート付与魔術師【4巻ネタバレ】ギルド消滅の話が出てきて物語は急転!?
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