週刊少年ジャンプでデビリーマンを描いていた福田健太郎先生の新作コミックが「シニギワ」だ。1巻で完結の漫画になっており、人に触れると触れた人間のシニギワを見てしまう少年の物語。人の未来を変えようとする大きな代償が伴う、やるせない漫画でもあった。
福田健太郎先生の漫画「シニギワ」は全4話で構成されており、最終的にはハッピーエンド的な結末で終わってくれたので後味も悪くなかった。
- 作品名:シニギワ
- 作者・著者:福田健太郎
- 出版社:集英社
- ジャンル:少年漫画
漫画「シニギワ」のあらすじ
5歳になる要 守(かなめ まもる)は自分の能力に気づくようになる。それは人に触れると触れた人間の死に際を垣間見る能力があった。また人の死に際を変えるとその代償は自分へ返ってくる。
中学の時に友人を助け、守は代償を受ける。
しかし、本来、死ぬはずだった人間は生き残り、別の友人が死んでしまう。守は気づく、人の死に際を変えることは犯してはならない罪だと言うことに。それから守は極力、人に触れないようにして生きる。そして高校生へ。
高校で守は恋をする。
意中の人の死に際を見てしまった守は自分の代償と引き換えに彼女を守るために翻弄していく。
漫画「シニギワ」のネタバレ
本来、死ぬはずの人間を助けると守に強烈な痛みと特定の部分にアザができる。そして高校で守は「死神」と呼ばれ周囲に嫌悪されていた。その中で一人、守を敵視していないのがカナだった。学芸会の演目でカナとフォークダンスをすることになった守。
彼は見てしまうカナの死に際を。
そして、カナの死に際を変えるため守は翻弄する。誰かの命と引き換えに。そう、人の死に際を変更すると変わりに誰かの命が堕ちてしまう。それが暗黙のルールであった。また守にも強烈な痛みとそのアザが残る。一度はカナを助けた守だったが直後に再び、カナの死に際を見てしまう。
守は自分の人生をかけてカナを守る決意をする。
で、実は守と同じ能力を持った人間がもう一人いた。それはカナの友人である武下であった。彼女もまた守と同じようにカナの死に際を変えて生きていた。
物語の最終局面は高校生からいきなり26歳へなる。守の子供をお腹に宿したカナ。しかし、武下はカナの死に際を見てしまう。守はと言うとカナの死に際を変えた際にトラックに轢かれて半年間、寝込んでいる。
結局、カナは武下の忠告を聞き入れながらも手術を受け、死んでしまう。
そして守は「君がいない世界に俺は…生きる価値を見いだせないんだ」といって自殺を図ろうとするが自分の子供を見て思いとどまる。守はカナが産んだ子供を守り、育てる決意をする。
漫画「シニギワ」の感想
結論から言うと湾曲した愛の形を表現した漫画といった形。
けっこう、色々な謎が解明されないまま完結を迎える。ただ、話は綺麗な形で終わるので良かった。もう少し拡張して守はなぜ死に際が見れるのか…といった謎の解明、カナとのラブストーリーな展開の描写も欲しかった。
サスペンスホラー漫画が好きで「愛」をテーマにした漫画を読みたいならおすすめできる一冊。
1巻完結型で読みやすい、絵も綺麗で上手。濃厚な愛の形を漫画で表現している。
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