漫画「17歳の塔」は藤沢もやし先生の人気作品。分冊タイプ、巻タイプと販売されているのでお好きな方を!ちなみに分冊タイプは全10巻、価格は1冊110円(税込)。巻タイプは全2巻、価格は550円(税込)となっています。
この漫画は女子高生達のスクールカースト争奪戦を描いた衝撃の青春群像劇。
面白いのがヒロイン主導ではなくヒロインに関係する少女たちの背景も一つのエピソードとして描かれていきます。
カースト頂点を奪取するため奔走する少女。頂点から最下層まで落とされた少女の下克上。その他、少女達のあらゆるカーストのポジション争いや友人関係の亀裂など女子校の闇を抉り出していく作品です。
漫画「17歳の塔」ネタバレ
不動の頂点から最下層まで一気に転落…!?
ヒロインは高瀬理亜、高校生2年生。学校のマドンナ的存在。自分のクラスでは不動のカースト頂点に君臨する少女です。
そんな彼女が自分のグループに属していた冴えない少女、小田島美優にカースト頂点を奪われていきます。クラスの中心は美優となり、理亜は一気にカースト最下層まで。こう言うとアレですがチビ、デブ、ブスな美優に頂点を奪われた理亜はプライドを傷つけられながらも再び頂点を目指そうとします。
この漫画の特徴的な言葉に「あの女より上、でもあの女より下 死ぬほどどうでもよくて死ぬほど重要なこと」といった言葉があります。
まさにカースト制度を意識する女子高生を象徴するような印象的な言葉。
理亜は今までの自分と向き合いながら徐々に気持ち、態度に変化が現れてきて、終盤では市民権を得ていくようになります。
少女たちの熾烈なポジション争い…
理亜や美優のポジション争い以外にも多くの少女たちのカースト制度を巡るポジション争いが描かれていきます。
自分のポジションを必死で守ろうとする少女、女子グループをかき乱して優越感を感じる少女、周りが勝手にカースト頂点に押し上げようとする少女。
どのスポットがあたる少女もしっかりとバックグラウンドがあるので非常に楽しむことができます。まさに女性社会の縮図が描かれたような漫画。
共感を得る人も多ければ、この作中の女性特有の雰囲気が嫌いな方もいるかも。
JKの死ぬほど重要なポジション争いの結末は?
終盤では理亜と美優のポジション争いが激化していきます。
美優は腹黒さが露呈してきて、クラスの信用をなくす運命に…。理亜は再びクラスの市民権を得始めて一気にカースト頂点まで登り詰めていきます。
そして相まみえる二人。
2年生が終わる日、教室では理亜と美優が二人きりに。
少しだけ分かり合えたかのように会話する二人の姿がとても印象に残る部分です。なんと言うか女子学生の社会って中心にいると大変なんだなぁ〜とシミジミ(笑) 周りからみるとキラキラ女子に見えるんですけど中身は熾烈だったりするんですよね☆彡
そして、3年生になりクラス替え。
積み上げてきた塔は一度崩れて、フラットな状態。ここから再び新しいクラスで塔の頂点に登ることを決意して理亜は新しいクラスの扉を開けていきます。
漫画「17歳の塔」感想
各エピソードの中心人物はバラバラだが、オムニバスとして繋がっているので読み進めていくことが面白い漫画。
普通ならMOBキャラで没個性の人物もこの作品ではしっかりと個性のある1人の少女として描かれているので各エピソードも非常に充実して楽しませてくれます。
女子高生、女子学生の社会は怖いぃぃぃーーーといったのが率直な感想で、作中のキャラと年齢が近いほど得る共感は大きいはずです。
10代〜20代女性の人ほど共感度が高い漫画。女性社会の闇を見ているようで本当に面白かったです。是非☆彡
17歳の塔
高瀬理亜は美人で皆が憧れるクラスのリーダーだったが、取り巻きの一人・小田嶋美優と衝突し、その座から転落した。序列争いの激しいクラスのなかで、津田茜はオタクグループに所属している。クラスでは浮いているが、仲間と趣味を語り合う楽しい日々。しかし、取り巻きのいなくなった理亜がオタクグループに出入りするようになって…!? 中高一貫の女子校を舞台に、多感な思春期の心の闇を炙りだす、衝撃のオムニバスシリーズ。
電子書籍ストア「eBookJapan」にて試し読み可能。
17歳の塔
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