- 作品名:笑うあげは(1)
- 作者・著者:田中ユタカ
- 出版社:竹書房
- ジャンル:青年マンガ
漫画「笑うあげは」1巻のあらすじ
主人公は、「あげは」と名乗る、盲目の美女。職業は「治療師」(なんだか分からないが、触っただけで怪我や病気を治してしまうらしい。超能力者だろうか)なのだそうだが、麻雀が強い。べらぼうに強い。無敵である。
本人の言動からするにあげはにとっては麻雀は「大好きな趣味」であるらしい。盲目でしかも(見た限りでは)若い女性で、しかもフリーの卓に気ままに参加したりするので、よくズルをされたりいじめを受けたりするのだが、本人は常にあっけからんとしていて、何をされてもだいたい麻雀で仕返しを果たす。
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漫画「笑うあげは」1巻のネタバレ
あげはは盲目であるので、同卓する人間は一つだけ、特殊ルールを課せられる。「自分が場に出す牌の読み上げ」である。これだけはやらないと盲人にはゲームができないから、仕方がない。
だが、第1話、大金持ちとの勝負に及び、あげはは相手にズルをされる。大金持ちは、あげはにロンされた捨て牌を偽り、あげはのチョンボを宣言したのである。
まともな雀荘のフリー卓でこんな真似をしたら一発で出禁であるがそれはさておき、その舞台は闇の賭場で、そしてその男は大金持ちで権力者であるので、みんな逆らえない。あげはに問われても、チョンボだ、と口裏を合わせる。
そこであげはは問う。「では、捨てた牌は何だったのですか」。
大金持ちは適当な牌を言うのだが、あげははにっこり笑い、こう言う。「それなら、高目です」。
盲人のハンデをいいことにイカサマをされ、それでも相手を圧倒する。それが、あげはという雀士である。
まあ、だいたいどの話も、こんな感じだ。
漫画「笑うあげは」1巻の感想
「盲目の雀士」。ロマンあふれる言葉である。別に雀士でなくてもいい。「盲目の剣客」とかでもカッコいい。最近の作品でいうと……『シグルイ』の伊良子清玄とかだ。もっと有名な例では、「座頭市」がいる。ちなみに、作者のあとがきによれば、あげはのモデルは座頭市だそうである。
盲目のなんちゃら、の人は、だいたい強いと相場が決まっている。まあ当然だ。「盲目なので普通に一般人より弱いです」というのでは、出す意味がない。座頭市なんか滅茶苦茶に強い。剣客とはいうが人間を豆腐でも斬るみたいに斬るし、ほとんどターミネーターである。
閑話休題。
「盲目の雀士」で有名なキャラクターは、筆者の知っている範囲では2人いる。1人は、『アカギ』などに登場する盲目の老雀士、市川。もう1人は、阿佐田哲也の小説や、そこから派生した漫画などに登場する「ブー大九郎」という雀士(作品によって老人だったり中年男だったりする)。
そしておそらくは、3人目の盲目雀士キャラとして有名になるのは、誰あろうこの漫画の主人公、あげはさんであろう。
田中ユタカは純愛ロマンスと美少女の漫画で名を馳せた漫画家であり、麻雀漫画を商業で発表するのはこの作品が初めてだそうである。
この漫画は、麻雀漫画では業界随一の『近代麻雀』誌に連載されたものであるが、麻雀オタク向けのマニアックな作品なわけではない。
ならばこの作品の主な魅力はどこにあるのかといえば、あげはその人にある。
盲目の美女。
これはこれで、ロマンのある言葉である。実際、いくつかの話に登場する編集者の青年は、あげはの魅力に惹かれるようになっていき、徐々にあげはとの距離を詰めていく。1巻の終わりでは電話番号を交換し、「また打ちましょうね」とか言われている。
ちなみになぜ電話番号を交換するところまでもっていけたのかというと、あげはに麻雀で負けて怒ったチンピラ風の男があげはに暴力をふるおうとしたところで、青年が割って入ったからである。ボコボコにされるのだが、それでもカッコいい。手当のために顔に触れたあげはには「あれ、あんまりイケメンじゃない」などと言われてはいるが。
当面の楽しみはあげはと青年のこの先の関係のゆくえだ。続きが楽しみである。
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