タイトルの通り、「初めてセックスをする男女の、その前の1時間の模様」を描いた作品である。情事そのものはあえてというかほぼ描写されない。
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目次
初情事まであと1時間(1巻)あらすじ・ネタバレ
勇人と葵の場合
ごく普通の、高校生カップルの話。「今日旅行で親がいないの」というやつである。
勇者アレスと魔法使いベラの場合
一転してファンタジー。勇者と戦士と僧侶と女魔法使いというパーティーで、戦士と僧侶が魔王の城まで来たところで敵にやられてしまった。安全の為に張った結界もあと数時間で切れる、もはや玉砕しかないが、ベラは実は魔族なので生き延びられる可能性がある、その前にせめて勇者の血を残そう……と言う建前で事に及ぶ。本当は相思相愛。
シンちゃんとミーコの場合
アパートに押しかけてきた幼馴染の女の子に、男の方が押し切られる話。「勇人と葵の場合」以上にベッタベタである。
霞と晴樹の場合
社会人らしきカップルの話。霞さんは超不幸体質で、近づいただけで人は不幸になるそうのだが、それでもやることはやる。
井町さんとベニテン先生の場合
漫画家・ベニテン先生(女・本名木之本紅子)と井町さん(編集者・男)が、お互いを好きになってしまったので告白からそのまま突入する話。
佐藤さんと長谷川くんの場合
この二人はカップルではない。初対面だ。いきなりUFOに拉致されて、悪い宇宙人に地球人のセックスを見せてみろと命令される。長谷川くんは勇気を出して拒否する。良い宇宙人がやってきて解放されることになり、「地球人は貞淑なんだなあ。最後にもう一回謝罪しておこう」とドアを開けてみたらやることやっていたので宇宙人ドッチラケというオチ。
ミオリ先輩とケイタローの場合
大学の先輩と後輩の話。ミオリ先輩にはいちおう彼氏がいるのだが、ケンカになるたびにケイタロー君に相談して慰めてもらっていたとかで、彼氏とはもうダメそう、という相談の流れから突入。
ネディナ姫とキリク王子の場合
政略結婚な王子様とお姫様の結婚初夜の話。なお初対面だが意気投合。
野中さんと秋本先輩の場合
書店バイトの先輩(男)と、先輩ラブなボーイッシュな女の子の話。野中さんの友達の協力で秋本先輩の家で二人きりになることに成功し、下手な色仕掛けはあまりうまくいかないが、実は巨乳だったので男の方がその気になるという流れ。
根津くんと堤さんの場合
大学生、ゼミの先輩と後輩の話。これも女の子の方が積極的。
妹と姉とその彼氏の場合
巻中で最も異色なエピソード。彼女の家に来たら妹がいたのだが、どうも妹も姉の彼氏に気があるらしく……。男の部屋のドアを開けたのが、姉なのか妹なのか、読者には分からないまま結びとなる。
渚先輩と春田の場合
素直になれないリケジョが、自分に猛アプローチしてきている後輩の男に、ついに心を開いて……。という作品。
バレンコさんとカクニマンの場合
オフパコ。以上。
初情事まであと1時間(1巻)感想
ほとんどの男女が童貞処女だが、違う人も何人かいる。はっきり経験があると明言しているのは「佐藤さんと長谷川くんの場合」の佐藤さんだけで、あとは「ミオリ先輩とケイタローの場合」のミオリ先輩が彼氏持ち、他にもいるかもしれない。まあよい。そこはそう重要ではない。
とにかく、どのエピソードも甘酸っぱい。とにかくひたすら甘酸っぱい。エロ漫画のエロシーンより導入部分にこだわって読むのが好き、みたいな人には超お勧めである。エロ漫画ではないが。
中でも筆者が個人的に好きなのは「勇者アレスと魔法使いベラの場合」であろうか。死の危険が迫ると人間そういう気分になる、というアレを描いた話である。ベラさんのノリノリさが良い。「何回でもしましょう!孕むまで!」という。
「妹と姉とその彼氏の場合」もなかなか良かった。この話だけは、「情事の直前で話が終わる」ということが、クリティカルな意味を持っているという点でも。
ちなみにいつになるか分からないが2巻も出るらしい。筆者は入手の予定である。
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