菅原敬太先生の新作である「隣町のカタストロフ」も3巻で最終巻となる。この漫画は3つの街だけ地変天異といった地上と空が逆転する現象が起き、そこで生き残ろうと様々な人間ドラマが描かれていく作品。
2巻では最大の敵となるアイドル:まほりんが逆転世界に自分の生きがいを見出して覚醒。
地変天異の謎を解明しようと奮闘する涼晴の行く手を阻む形になっていきます。3巻では逆転現象を戻す為のキーマンとしてキク、レイといった新たな人物が登場。怒涛の展開と意味深なラスト描写を残して物語は結末へ向かっていきます。
漫画「隣町のカタストロフ」3巻ネタバレ
3巻最初の物語はメインエピソードに入る前に涼晴の友人であるテッシーと凛のエピソード。凛は恋心を抱いていた鉄也が死んだことによって気力を無くしていた。テッシーはそんな凛を励ましそうとするが、どこか力になれず…。
ここで二人に助けの手を差し伸べた食堂のおじさんが暴走。凛に淫らな行為をしようとするがテッシーが助けるといった物語になっている。
ただ、凛を助けたテッシーは悲惨な最後を迎える結果に…。
逆転現象の秘密を知る男と遂に接触…
凛とテッシーのエピソードが終わると物語は遂にメインエピソードの最終章へ。地変天異の秘密を知っており、元に戻すことができる「キク」といった人物と接触。
途中、途中に殺戮アイドル:まほりんの描写が差し込まれていくが相変わらずトチ狂った行動を起こしている(笑)
キクは逆転現象の秘密を涼晴達に打ち明かさず、自分に言う通りに動いて協力して欲しいと語ってくる。キクは足を怪我しており、自由に動き回ることが困難なのだ。
猫と1人の女性が地変天異のキーマンだった…!?
キクの協力をする涼晴と佐久間の二人。まずはキクの飼っている猫(トト)の安否を確かめにキクの自宅へ赴いていく。
猫は無事で保護。
続いて最後のキーマンとなるキクの幼馴染である宮代玲美、通称レイの元へ向かっていく。
ネタバレしてしまうが、地変天異はレイが特殊能力によって引き起こした災害だったことがキクとの行動で判明してくる。
そして逆転現象を元に戻すにはキク、レイ、猫が空に落ちていけば元通りになるとキクが語る。
そんな状況で邪魔しに入ってくるのが、ラスボス:まほりんである(笑) 涼晴達を尾行して真相を知ったまほりん。逆転世界の方が都合の良いまほりんは元通りになることを阻止しようと迫ってくる形に…。
救われない結末へ…!?
最後は凛も登場して何とか、まほりんを排除することに成功。同時にキク、レイ、猫が空に落ちていく。
3つの街の逆転現象はキクの語った通り、元通りに戻るがレイの思い描く世界で必要なのはキクと猫だけ。それ以外は不必要。空に落ちていった様々なモノは元通りになれば重力に従って空から地上へ戻って来るわけで…。
そんな空からの落ちてくる絶望的な描写を最後に隣町のカタストロフは完結となっていきます。
漫画「隣町のカタストロフ」3巻の感想
隣町のカタストロフは地変天異といった地上と空が逆転現象を起こす3つの街で繰り広げられるサバイバルミステリーサスペンス。街を元通りにするため奮闘する高校生一同。そこにイカれたアイドルが暗躍。さらに地変天異に遭遇したメインエピソードとは関係のない人々の人間ドラマがなど差し込まれていく怒涛の展開が魅力の作品。
逆転現象の真実はある1人の人外能力でしたが、そこに至るまで…至った過程は非常に楽しめる漫画です。
そして最後の終末感を現す描写…。
涼晴達がどうなったのか、ご想像にお任せしますといった終わり方も想像を掻き立ててくれて個人的には良かったです。
異常現象時の人間の本性や二面性が上手に描かれており、サバイバル感も非常によく出た良作。興味が出た方は是非、チェックしてみてください☆彡
隣町のカタストロフ
5月28日、午前10時12分――「地変天異」発生。その瞬間、街は空と大地を逆さにした。摂理を失った世界で、夢も希望も愛も悲しみも、人々の日常は音を立てて崩れ落ちる――。『走馬灯株式会社』『鉄民』の実力派が描く、驚愕のサバイバルミステリ!!
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